前夜河口湖に宿泊して、コウモリ沢にアイスクライミングをしに行ってきました。
コウモリ沢は三つ峠屏風岩の辺りから、南東に流れる沢です。ほぼ表登山道と平行して流れている沢で、登りつめると屏風岩のそばをよこに横断する登山道に出ることができます。
↑コウモリ沢のトポ(出典:白山書房『アイスクライミング』)
↑行動ログです。ご参考ください。
車を達磨石登山口駐車スペースに止めて、まずは登山道に入ります。
五分ほど登って、左手にぴかぴかの鎖で閉鎖された舗装路がのびています。ここを、鎖をよけて入っていきます。
↑ココを左へ。
登山口からおよそ15分でコウモリ沢の出合に到着します。写真のように、石がゴロゴロしている伏流地帯で、この上に水が流れているイメージは湧きにくいですね。
詳細はトポに私が書いた青字のメモをご覧ください。
しばらく歩いていくと突如F1が出現します。↓
我々が行ったときはF1は凍り切っておらず、氷の右側の岩をアイゼンで登っていきました。途中の段差は2手ほど難しく、落ちると大けがしますので細心のご注意を。そこに残置ハーケンが2本打ってあります。
↑F1登攀中。
その上は氷のナメがずーっと続きます。2か所垂直の氷瀑が現れましたが、氷がグズグズだったので、高巻きました(迂回)。高巻きは際どい所をトラバースするので要注意。
こんなナメ氷が続きます。
時にこんな氷瀑が現れます。
そしてこのルートの核心部である、20m大滝の出現です。
ここは垂直部分が5mほど続きますが、氷は柔らかくて粘り強いので、かなり登りやすかったです。この大滝の標高はおよそ1480m。
この大滝を直上していくと、支沢に入ります。そっちは氷が連続しているので、それを詰めあがっても面白いかもしれません。
我々は本流を忠実に遡行していきました。
そして最後は昭和の空き缶がたくさん散らばったガレ場を上がっていくと、沢を横切る登山道に出ます。
帰りは表登山道をのんびり下って達磨石登山口へ戻りました。
南東に面した沢なので、日の光がたくさん入る明るい雰囲気の中でアイスクライミングができます。
反面日光が当たるので、薄い氷は解けやすく、ベスト状態は短いのかもしれません。
車でのアクセス、沢までのアプローチともに良好なので、良く冷えた日にはとてもお勧めの沢です。
50mロープ×1
スクリュー8本(実際の使用は5本程度)
スリング120㎝×2 180㎝×1
ケブラーコード5.5㎜×7m(途中ビレイポイントを大岩で作るときに使用しました)
クイックドロー×8
※残置のリングボルトとハーケンが腐食しているので、ハーケン2~3本とハンマーを持って行った方がいいと思います。