レタスの一大産地、長野県川上村にある男山ダイレクト。10数年前に佐藤勇介ガイド他が開拓した、易しいクライミングルートです。難易度は一番難しい所でⅣ⁺級(5.6程度)と、クライミングを始めて間もない人でも、確かな技術を持った人と一緒なら、十分に楽しめるルートです。何と言ってもそのルートの醍醐味は、一歩高度を上げるごとに展開する景色の素晴らしさです。
1ピッチ目(第一岩稜)40m/Ⅲ 程よい感覚でハーケンが打ってある。特段に難しい場所はないが、浮石や脆い箇所もあるので岩を掴むときは慎重に。岩壁の傾斜が緩くなる所の立ち木でビレイ。
歩き15m
2ピッチ目(第二岩稜)40m/Ⅲ-Ⅳ 数通りのルート取りが考えられる。お好みで。最後は立ち木でビレイ。
歩き15m
3ピッチ目(第三岩稜)20m/Ⅳ⁺ ルートの中で一番難しい所。傾斜は強いが、ホールドは豊富。ただしかなり脆い場所があり、神経を使う。途中の残置ハーケンには全てクリップして進みたい。壁を乗り越えて傾斜が緩やかになったところに、細い立ち木があるのでこれでビレイ。
リッジ歩き200m。
山頂へ。
↑第一岩稜を見上げる
↑第一岩稜の上部。景色がどんどん開けてくる。
このルートの核心部はアプローチとよく言われるが、コンパスと地図アプリが有ればそれほど大きな間違いはしないと思われる。登山道(林道)の分岐点から第一岩稜取付きまで、およそ1時間。
↑行動ログ
男山頂上から登山道を歩いて戻る。登山道の分岐点までおよそ40分。
ロケーション抜群の場所でのクライミングはとにかく爽快感でいっぱい。一歩上がるごとに幸福感に包まれること間違いなしです。せっかくなら空気が澄んでて北アルプスや南アルプスが見渡せる時に登りたいものです。この日は穂高連峰や白馬の方もくっきり見えていました。
ビレイ環境も良いし、残置ハーケンも程よい間隔で打たれてあるので、荷物はかなり軽くしていけます。ハーネスにじゃらじゃら使わないギアをぶら下げずに、シンプルな装備で楽しみたいものです。