2022年7月31日、アカデミーの受講生さんと南稜を登ってきました。
近頃の廻り目平は連日真夏日で登りにくいので、6時半過ぎにキャンプ場を後にして、午前中に登攀を済ませてきました。
パノラマ遊歩道を右斜め上に上がっていく途中に、南稜の取付きが現れます。
ここが取付きのスラブ。ピンクで囲んだ丸の辺りに、ステンレスハンガーボルトが打たれている。
1ピッチ目は20m弱。5.6だが濡れていると少し気持ち悪い。出だしで早めにカム〔キャメロット#0.4、0.3〕をセットした。スラブ壁の左寄りを登っていく。
ボルトにクリップしてからは、次第に傾斜が緩くなっていく。
ビレイするのによい立ち木が何本か生えているので、ロープの流れや次のピッチのことを考慮して、最適な場所の木でピッチを切る。
1ピッチ目の終了点から見下ろしたところ。
2ピッチ目は5.8のスラブだが、いかようにもルート取りができるので、自分らの登れそうで登りたいところを選んで登っていく。3個連なったハンガーボルトのラインは5.10aだそうだ。先日別の時にこちらの5.10aのラインを登ってみたが、やたら登りづらかった。
高温多湿な季節で、色々荷物をもっていると、この5.10aは絶望的に思えてくる。
3ピッチ目は5.5。50mロープいっぱいでワイドクラックの上の台地に到着。このピッチも割と好きに登っていってOK。ただし整合性のある場所を繋げて登っていかないと、ドツボにはまる恐れあり。
3ピッチ目の最後、緩やかなワイドクラック。
3ピッチが終わったら、一旦トラバースからクライムダウンして4ピッチ目へつなげる。
↑トラバースしているところ。とても簡単ではあるが、プロテクションはないので慎重な行動が必要だ。
4ピッチめ辺りから高度感が出てきて、何やら空中散歩をしている気分だ。
4ピッチ目の出だしは少し傾斜が強いが、しっかり持ちやすいホールドがたくさんの為ぐいぐいとダイナミックに動いていける。
そしてこの景色だ。
4ピッチ目終了点では、左からやってくるセレクションルートと合流する。
広くて水分補給の休憩にはちょうど良い。(昼寝したくなる)
そしてセレクションルートと合流しての5ピッチ目。なかなかクラックの上の1ポイントのスラブが大変。右足で大きなスタンスに立って、思い切って体を伸ばすと届く隠れホールドがあるのだが、オンサイトだと見つけにくいかも。
スラブの上のチムニー登りの図。
そしてここも少しテクニカル。高度感があり、思わず笑みが出る人も。。。
最後はアンダーホールドを辿りながら立ち木のビレイポイントへ。
最後のピッチは再びセレクションルートと別れて、目の前のランぺ(緩傾斜帯)を登っていく。そして屋根岩Ⅱ峰の頂上に躍り出る。
南稜は隣のセレクションルートの陰に隠れてあまり有名ではないが、とても変化に富んだ良いルートです。
取付きを探し当てたり、ルートファインディングしたり、このルートをリードしていると、色んなことが学べます。お勧め!!
くだりは歩いて3峰との間から降りるか、懸垂下降2ピッチで基部へ。
使用したカムは
キャメロット#0.3~#3 その他に#0.5、0.75、1を余分に持っていき、使いました。